Laminated Veneer Lumber
LVLとは、ロータリーレースやスライサーなどの切削機械で切削された単板(Veneer)の繊維方向(木理)を、平行にして積層・接着して造られる木材加工製品で、「Laminated Veneer Lumber」を略して「LVL」と呼ばれています。2mm~4mm程度の厚さの単板が使用され、積層数は数層から数十層に及ぶものがあります。LVLは繊維方向の平行層の割合が圧倒的に大きく、一般的には製品の厚さも厚いため、面材としてよりも軸材・骨組材として用いられます。
造作用の単板積層材は主に野縁、胴縁、間仕切り材、家具やピアノ等の部品に用いられております。
構造用の積層材は木材住宅用の建築材料として土台、針、柱、母屋等に用いられております。
LVLは、単板を使用することで木材資源を有効に活用でき流だけでなく、乾燥単板を使うことで含水率が均一化され、同時に節などの欠点部分が分散されるため、寸法の安定性と精度に優れた製品が生まれます。
LVLは使用する単板を縦方向につなぎながら積層・接着してゆくため、長尺の製品を造ることができます。単板の縦継ぎの方法としてはスカーフジョイントなどがあり、縦継ぎされた部分は一定間隔以上ずらして積層・接着されているため、 製品の強度を均等化できます。
乾燥単板の使用、縦継ぎ部の分散化、積層による欠点部分の分散化などが行われるため、製品の強度などにバラツキが少なくなります。
そのため安定した品質が保証されます。
単板の積層数を調整することにより、用途に応じた厚さのLVLを製造することが可能です。また、二次接着することにより一定以上の厚さにも対応することができます。
LVLの土台や柱などは、他の製材品に比べると薬剤の浸透性が高く、特に加圧注入方式を用いる薬剤処理には理想的です。
合板と同じに乾燥単板を使用しているため、できあがったLVLも乾燥しています。含水率は日本農林規格(JAS)に 基づいて 14%以下となっています。
ここで剥がれた皮も、バイオマスエネルギーとして主に単板の乾燥に利用します。
原木を数時間蒸すことで木材を軟らかくし、桂剥きしやすくします。
原木を桂剥きして単板と呼ばれる板を製造します。
含水率を10%以下まで落とし、水分検査、強度検査、外観検査を実施しそのデータを元にグレードごとにしわけします。
コンベアの進行方向に繊維方向を合わせてスカーフジョイントで繋いでいきます。
接着剤を均一に塗布します。
単板に接着剤をなじませ仮接着します。
仮接着した板に熱と圧力を加え、接着剤を完全硬化させます。
厚みの大きいものは高周波プレスで2次接着(練り合わせ)を行います。短時間で急速加熱が可能な誘電加熱により、急速に均一に加熱します。
長さ決めをし、表面を平滑に削ります。また、検査員が1本1本検品します。
毎日、品質管理担当者が抜き打ちで製品を抜き取り、木材強度、接着強度等を調べます。
丁寧に梱包し弊社独自のロジステックシステムで出荷します。